So-net無料ブログ作成
検索選択
前の5件 | -

1488 イコリ岬2=虻田郡豊浦町字礼文華(北海道)噴火湾湾岸の岬をまとめて締めくくり [岬めぐり]

ikorim-3.jpg
 イコリ岬もまた、前回雨に霞んでいた岬を「2」としてもう少しうまく見ることはできないかと思ったのだが…。

   692 イコリ岬=虻田郡豊浦町字礼文華(北海道)あいかわらず変な写真ばかりですがここも雨の車窓から

 結果的には、前のと比べて各段によくなったというわけでもない。確かに雨は降っていなかったが、イコリ岬を車窓から見るところは、極めて限られる。その僅かの間に、よりよいシャッターチャンスが取れなかった。
ikorim-1.jpg
 茶津崎を過ぎると、礼文浜トンネルに入ってしまうので、東からの海越しの景色は望めない。トンネルを出るとすぐ礼文華の町で、しかもどんどん北西に線路は続くので岬はどんどん離れてしまう。おまけに特急だから礼文駅はスピードも落とさず通過してしまう。
ikorim-2.jpg
 ここはやはり、車窓からはこれ以上ムリで、各停の電車で礼文駅で降り、町の東の外れにある神社の石段を登ったあたりから眺めるのが、ベストポジションでそれしかないようだ。
ikoriMap-1.jpg
 というのも、礼文華(れぶんげ)川の河口から西へは、幌扶斯山の山塊が小幌の谷を越えて静狩の屏風を立てたような長い断崖につながっているので、西からは見ることができないからだ。
 礼文華川の河口右岸に、ゴボッと岩の塊をおいたようなイコリ岬の特徴は、ナイフのような立石が目立っていることだが、なんとか道がある礼文華海岸まで寄ってしまうと見えなくなってしまうだろう。この立岩が見えるのは、礼文の町でも東の港の周辺に限られるようだ。
ikorim-4.jpg
 「礼文華」の元のアイヌ語は、崩壊した岬、という意味なのだそうだ。 この立石は、まさに崩壊の跡を示しているのか。
ikorim-5.jpg
 前回は、長万部で降りで寿都へ向かっていたが、小幌や静狩のことはもう書いているので、692項のほうを参照していただくとして、ここでは噴火湾もこれが最後になるので、いちおうのまとめをしておきたい。
ikorim-7.jpg
 チキウ岬から茶津崎までは、前項でふれたので、イコリ岬から湾の西へ辿ってみる。
 すると、トンネルを出た静狩からは、断崖の海岸が終わって砂浜の海岸になるので、岬は森町の湯ノ崎までない。

   880 湯ノ崎=茅部郡森町鷲ノ木町(北海道)噴火湾岸の岬めぐりは榎本武揚と“いかめし”にて全巻の終わり

 そこから茅部の駒ヶ岳の北、

   879 砂崎=茅部郡森町砂原(北海道)“さわら”の“すなざき”は平たい砂地の岬と灯台があるめずらしいところ

   878 松屋崎=茅部郡森町砂原(北海道)この岬のところだけ飛び地で「砂原」となっているのはどうしてですか?

 と続いて、鹿部の出来澗崎となる。

   877 出来澗崎=茅部郡鹿部町本別(北海道)蝦夷駒ヶ岳の山麓に出来た町でただひとつの岬もその噴火で出来た

ikoriMap-2.jpg
 この出来澗崎とチキウ岬を結ぶ線が、噴火湾の東に開けた湾口、となる。
 これで、北海道は残すところ利尻・礼文の島だけとなった。これがまた難物でね。どうしようかね。

▼国土地理院 「地理院地図」
42度33分59.45秒 140度34分57.59秒
ikorimM-1.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2017/07/04 訪問)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ

タグ:北海道
きた!みた!印(20)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

1487 茶津崎2=虻田郡豊浦町字大岸・字礼文華(北海道)カムイチャシ「神の砦」の岬こんどはちゃんと見えた [岬めぐり]

cyatsuzaki-3.jpg
 室蘭のチキウ岬と鹿部の出来澗崎を結ぶと、地図上に南南西方向の斜線が引ける。その距離およそ30.4キロ。これが内浦湾(噴火湾)の湾口になる。
 丸いというより横から見たリンゴのような形をしたこの湾については、

  691茶津崎=虻田郡豊浦町字大岸・字礼文華(北海道)噴火湾は実は噴火でできた湾ではないのだよ

 の項で述べている。
 ただ、このときは激しい雨の中だったので、比較的線路から近い岬なのに、写真はほとんどなにも写っていない状態だった。
 そこで、今回は「茶津崎2」として、こんな岬でしたよ〜という写真をなんとか掲げることができた。
cyatsuzaki-1.jpg
 2.7キロもある大岸トンネルは長い砂浜の間に、崖の山が張り出しているところで、そこを室蘭本線はトンネルで突き抜けている。こういう形は、実は噴火湾の北岸では目立っている。大岸というのも字面のイメージは決して砂浜ではなく、ゴツゴツといかつい崖の切り立った海岸の雰囲気を伝える地名なのではないか。
cyatsuzaki-2.jpg
 ぽつんと飛び出した小さなコブのような岬は、視界さえきけば室蘭本線の上りが大岸駅を過ぎた頃から、その車窓からも余裕で眺められる。だんだんと近寄るにつれて、岬の周囲が高さ20メートルくらいの断崖でできていることがわかる。この岬は、幅もそう太くはなく、短いトンネルであっという間に抜けてしまう。
cyatsuzaki-4.jpg
 トンネルといえば、東から鉄道のトンネルの入口には「新達古武」の文字が…。これがこのトンネルの名前だろう。「タプコプ=盛り上がった形の丘」に漢字を当てたものだろう。やはり、こういう突出した地形や風景というのは、必ず注目を集め、名前がつき、有効活用できないか、と考えるのだろう。
 ここを通る道路のほうは、道道609号線でカムイチャシトンネルが通っている。「チャシ=砦」が「チャツ=茶津」になったものだろうか。ここもアイヌの砦跡だったのだ。このような岬の自然地形を城や砦に利用することは、北海道にも多いが本州各地でもみられることなのだ。(ただ、シャチには宗教的な祭祀の場所、神域であるというものもある。)
 その名も「チャシコツ崎」という岬も斜里町にあった。

  1163 チャシコツ崎=斜里郡斜里町ウトロ西(北海道)“チャシ”の“コツ”だからこの名前になりました(わかりやすい!)

 そこでも書いていたが、「コツ=跡」なので、コツをつけることで跡を強調している。ここではそれは省略しているようだ。
cyatsuzaki-9.jpg
 道道トンネルの入口のもうひとつ海寄りにも、今は閉鎖された旧トンネルのような跡も見える。
cyatsuzaki-5.jpg
 トンネルを抜けると、岬周辺の海岸や岬の上も、きれいに整備された公園になっているようで、そこら一帯を「カムイチャシ史跡公園」というらしい。ここは虻田郡豊浦町で、公園も町が整備を進めたのだろう。
cyatsuzaki-7.jpg
 岬の東半分は大岸、西半分は礼文華と字地名が変わる。史跡公園は主に西側に広がっているが、車窓から見ると、植栽が枯れているのが気になる。この木々の間には、ここを訪れた文人の碑を集めた豊浦文学碑公園もあるという。
cyatsuzaki-6.jpg
 ここまでは、室蘭のチキウ岬から始まる噴火湾岸の岬を東から順に並べると、伊達市南有珠町のエントモ岬とアルトリ岬、豊浦町字海岸町のべべシレト岬、そしてこの茶津崎となる。
cyatsuzaki-8.jpg
 茶津崎を過ぎると、またトンネルでそこは礼文浜トンネル。そこを抜けると次のイコリ岬…。

▼国土地理院 「地理院地図」
42度34分43.71秒 140度37分12.77秒
cyatsuzakiM-1.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2017/07/04 訪問)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ

タグ:北海道
きた!みた!印(27)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

1486 エントモ岬=伊達市南有珠町(北海道)バスからでは見られなかった岬を帰りがけの室蘭本線の車窓から [岬めぐり]

entomom-8.jpg
 雨上がりの北大の構内を散歩した後、札幌から函館北斗まで戻って、新幹線で帰路につく。そのためには、千歳線で苫小牧まで行き、苫小牧から長万部まで室蘭本線、長万部から函館北斗までは函館本線を走ることになるが、もちろん路線名が変わるだけで列車を乗り換える必要はない。
entomomhokudai-1.jpg
 今回、いまさらながら実感として確認できたのは、下り室蘭本線は苫小牧で終わりではなく、千歳線の東を夕張寄りの線路が岩見沢へとつながっていることだ。
 毎度おなじみのスーパー北斗は、札幌=函館をつなぐエースだが、これがいつも混雑がひどいので、早めに手配して上りの進行方向左側の指定席をとっておいた。というのも、往路では夜に通ったので、復路には噴火湾岸の岬の落ち穂拾いもしておかなければならないからだ。
 前に来た室蘭本線の沿線では、チキュウ岬も雨と霧の中だったが、茶津崎もイコリ岬も雨のなんだかさっぱりわからない写真で項目をつくっていた。チキュウ岬はなかなか不便で、簡単にちょと寄り道ということができなかったが、そういうところも車窓から再確認しておきたい。
 それから、2011年にこのルートを歩いたときには、雨の中をバスで有珠まで行き、そこから傘をさしてかなり歩いてアルトリ岬とエントモ岬が見える砂浜の海岸に出た。そのときの記録が、

 689 アルトリ岬=伊達市南有珠町(北海道)バスに乗ったらエントモ岬を飛ばしてしまって雨のキャンプ場へ

 なのだが、写真はエントモ岬も多いのに項目が独立していないという変なことになっていた。そこで、エントモ岬の項目をまず新たに立てる必要があった。前回はバスで飛ばしてしまっていたのを、今回は室蘭本線の車窓からちゃんと見ておこう。
entomonoboribetu-2.jpg
entomom-3.jpg
 まず、蘭法華岬の登別を過ぎ、鷲別岬の鷲別、イタンキ岬の東室蘭を過ぎ、黄金駅・稀府(まれっぷ)駅の付近ではぐっと海岸が近くなる。タンカーのような船や海中作業用の浮きドックのような台船が何台も係留してある。気になったのは船に掲げられていた「特別管理物件」という大きな表示。
tuika-1.jpg
entomom-4.jpg
 列車は噴火湾岸を北上し始める。伊達紋別を過ぎると、室蘭本線の線路は長流(おさる)川の河口を避けていったん海岸から離れ、伊達市長和の火力発電所の煙突が見えるころからまた海に寄っていく。その向こうに、エントモ岬が現れる。
entomom-6.jpg
 あまり上等なお天気とも言えないが、前回よりはだいぶマシであろう。このエントモ岬から北北東6.4キロには標高733メートルの有珠山があり、そこから山裾が延びて低い丘となって海に届く。その先がエントモ岬なのだ。
entomom-5.jpg
 エントモ岬も数千年前の有珠山の大噴火によって崩壊し、南に流れ下った溶岩台地の先端なのではあろうが、伊達市大平町から若生(わっかおい)町にかけての台地は、かなりデコボコで複雑な地形をなしている。そこには豊富な湧き水もあり、遺跡もあり、縄文以来人々の暮らしを育んできたようだ。
entomom-9.jpg
 線路は、この岬を上り下りの分がれたトンネルで、くぐり抜けている。
entomom-10.jpg
entomom-11.jpg
 有珠山とその東にある昭和新山398メートル、それに洞爺湖は、以前に訪れたことがある。1900年代に三度も噴火し、2000(平成12)年にも大噴火して被害を出している有珠山周辺では、その後の復興整備とともにジオパーク構想が進み、ビジターセンターや散策路などもできているようなので、そこもいちおう計画に入れようとはしてみたのだが…。
entomom-12.jpg
 昭和新山も昔の教科書で知って以来だが、田畑が盛り上がって山ができたという話に、妙な感動をした記憶はなぜかまだ新しい。

▼国土地理院 「地理院地図」
42度29分27.46秒 140度48分27.61秒
entomomM-1.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2017/07/04 訪問)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ

タグ:北海道
きた!みた!印(22)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

1485 ゴメ岬=苫前郡羽幌町大字天売(北海道)もともとはゴメが鳴くからゴメ岬だったのだろうけれども… [岬めぐり]

gomemisaki-7.jpg
 要するに「覚悟」が足りなかったセイだ。誰のセイでもない。自分が悪いのだが、ちゃんと目的をはっきりとさせて、ひたすら行動すべきだったのに、つい事前の計画の確認を怠って、なんとなく港の北のゴメ岬のほうへ歩き出してしまっていた。
gomemisaki-1.jpg
 船が天売港に着いたら、一目散に南の坂道を登り、焼尻島を見ながら島を横切って北西海岸の観音崎を目指すべきだった…のかもしれない。
gomemisaki-8.jpg
 一方では、ゴメ岬から西へは道はなさそうだが、それでも回り込めば、あるいは破線の灯台へ登る道を行けば、観音崎も見えるのではないか、そう思えたのだ。ちょっとした判断ミスというのは、そういうことだ。
 ゴメ岬に近寄って行くと、斜面に鉄製の階段が白く見える。あれを登っていけばいいのだ…。ところが、うろうろして探してみたが、どうやってもそれに取りつくことができない。
kaidan255-1.jpg kaidan255-2.jpg
kaidan255-3.jpg kaidan255-4.jpg
 家の裏まで入って、なんとか近づいたと思ったら、なんとその階段は治山施設管理用のもので、「灯台や展望台には行くことはできません」と小さな掲示があるのを見つけてしまった。こういうのって、親切なような不親切である。
gomemisaki-6.jpg
 では岬の先端から…。これも行き止まりで道がない。やれやれ。
 「ゴメが鳴くからニシンがくるとぉ~…」という歌の文句もあるが、ゴメというのは一般に北海道ではカモメのことをいう。ところが、この作詞家は「海猫」と書いて「ゴメ」と歌わせた。そこで、ゴメというのはウミネコのことだという理解が一般に広まって、ネット情報でもそう断定しているものが多いようだ。なんとか知恵袋では「ゴメは「うみねこ」のことです。」というのがベストアンサーになっている。
 しかし、そう断定するのは、やはり間違いであろう。青森や北海道で普通に言われるゴメは、やはりカモメとその仲間のことを総称してそう呼んでいるのではないか。ウミネコが多い地域ではそれをそう呼んだかもしれないが、なにもウミネコに限定するものではない。広くカモメの仲間のひとつにウミネコもいるということだろう。したがって、ゴメと呼ばれるときにウミネコも含まれることもあるが、ゴメ=ウミネコではない。
gomemisaki-9.jpg
 カモメはいなかったが、岬の岩場岩島は、たくさんの黒い鳥のたくさんの白いフンが岩を塗っている。
umiu255-1.jpg umiu255-2.jpg
umiu255-3.jpg umiu255-4.jpg
 ブロックを積み上げた防波堤の内側を、その群れから離れた一羽がヨタヨタと歩いている。
gomemisaki-5.jpg
 なんだか、歩き方がおかしいようだし、近寄っても飛び立てない。ケガでもしているのだろうか。それをブロックの上から数羽のカラスがガアガアいいながら狙っている。かわいそうだが、この様子ではいずれカラスにやられてしまうだろうが、厳しい自然の掟はどうしてやることもできない…。
gomemisaki-4.jpg
 ネコ条例をつくった羽幌町には、カラス条例はないのだろうか。
 ゴメ岬を占拠しているこの海鳥は、なんという鳥なのだろうか。残念ながらオロロン鳥ではない。オロロン鳥(ウミガラス)はペンギンのように胸が白いが、これはまだらだ。どうやらウミウのようだ。
gomemisaki-2.jpg
 天売島で繁殖している海鳥には、オロロン鳥やウトウ、ケマフリ、ウミウ、オオセグロカモメなどがいると、港のフェリーターミナルには剥製をいくつか展示してあった。
gomemisaki-3.jpg
 ターミナルの入口でも、オロロンオロロンと…。
gomemisaki-11.jpg
 ウミウのゴメ岬は、岩場の出っ張りとそれに続いて沖へ延びる岩島からなり、先端の岩島には灯標識が立てられている。
gomemisaki-10.jpg
 現在の地理院地図では、海中の岩礁の表示が縦長に示されているだけだが、1970年代の航空写真を見ると、その付近がちゃんとした小島になっていたのがわかる。ここ数十年の間に、ゴメ岬の島は海中に沈んでしまったようだ。
gomemM1970-1.jpg
 ゴメ岬を占拠しているのはどうもウミウらしい、というのはでんでんむしのシロウト判断だけれども、ゴメのなかにウミウも含まれるんだろうか。
 チドリ目カモメ科カモメ属に分類されるカモメ科の鳥の仲間にも、いくつかあるようでそれはそれでけっこう複雑なようだが、アジサシ属が中心で、その端っこにカモメ亜科のカモメ属があり、ウミネコはそのなかに分類されている。つまり、ウミネコはかろうじてカモメの仲間としてゴメに含まれる。
 けれども、ペリカン目ウ科ウ属のウミウは目からして別なので含まれない、ということになる。となると、ゴメ岬は実はゴメ岬ではなくなっている、ということか。
gomemMzento-1.jpg
 観音崎は残ってしまったけれども、いちおうこれで北海道西海岸はおしまい。オロロンラインのオロロン2号に乗って帰ります。
gomemisaki-12.jpg
gomemisaki-13.jpg
gomemisaki-14.jpg
gomemisaki-15.jpg

▼国土地理院 「地理院地図」
44度26分31.83秒 141度19分35.88秒
gomemisakiM-1.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2017/07/03 訪問)
@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ人気ブログランキングへ

タグ:北海道
きた!みた!印(23)  コメント(0) 
共通テーマ:地域

1484 太郎兵衛崎=苫前郡羽幌町大字天売(北海道)ネコ条例まで設けて保護している海鳥繁殖地がある天売島へ [岬めぐり]

teuritarobe-1.jpg
 中島さんの次は太郎兵衛さんです。太郎兵衛崎は昔ながらのベビーカーを横から見たような形をしている天売(てうり)島の西端にある。ベビーカーでいうと手押しハンドルとフードのジョイント部分にあたる。
teuritarobe-3.jpg
 周囲約12キロ、人口300人ちょっとというのも、焼尻島とほぼ同じような島は、その名も、もちろんアイヌ語源というのだが、焼尻島よりも?  それが「テウレ=魚の背腸」もしくは「チュウレ=足」に由来すると言われても、よけい訳がわからなくなるだけだ。アイヌ語源には、このように「聞かなきゃよかった・見なきゃよかった」というような解説がけっこう多いのが困る。
 それでも、こういう機会があるたびに「日本は単一民族国家だ」などといういかにも魂胆ありげな主張がまやかしであるかを、しっかりと意識しなければならないのだろう。北のアイヌ人も南の琉球人も、都合よく抑圧してきた歴史を直視しなければならない。また、世界史のなかで欧米列強の真似をして、最も遅れて突き進んだ帝国主義の歴史は、半島にルーツを持つ多くの人々を抱えることになり、共に暮らしてきた。いやいや、もっともっとずっと前から半島や大陸からこの列島にやってきた人も、少なからずあった。
 街で飲食店などに入ると、ちょっと変なアクセントと発音の声掛けに迎えられることがごく普通になっているような時代になっても、国は他の民族を受け入れるのに妙に神経質で、難民さえも頑なに拒んでいる。その割には、国民一般にはいわゆる人種的偏見は一部の特殊な主義主張を除けば、なべて少ないほうだと言えるのだろう。
 とにかく、この列島には、いわゆる日本人の祖先が定着する前からちゃんと先住民族がいたのだ、日本は最初から複数民族国家だったのだということを、北海道のみならず本州にもたくさんあるアイヌ語源の地名がはっきりと教えてくれる。
teuritarobe-3.jpg
 天売島には泊まらないで日帰りと聞いたユースホステルの人が、それは残念ですねといかにも残念そうに言った。こちらは、計画段階ではさほど残念には思っていなかったのだが、結果的にやはり残念だったかな。
 5日間というフリーきっぷの制約があるので、この計画ではどうしても泊まるわけにはいかなかったのだが、天売島ではちょっとした判断ミスから、観音崎という北西側の岬をスルーしてしまう結果となったからだ。
teuritarobe-4.jpg
 天売島の岬はそれを入れて3つしかない。南西端には赤岩という立岩や灯台もあるようだが、岬名はついていない。
teuritarobe-6.jpg
 そのうちこの太郎兵衛崎と北端のゴメ岬は、船からでも見える。だが、観音崎へは片道約3キロほど、斜面を140メートルの高度まで登って行かなければならない。帰りは降りになるとはいえ、船の出航時刻までに往復して帰ってこられるかどうかは微妙なところだ。
teuritarobe-2.jpg
 焼尻島とは逆に天売島の北西岸は、人家や集落はない。50メートルを超えるような断崖が端から端まで全面に渡って続いているので、島の集落は太郎兵衛崎を挟んで北と南に集中している。
 Wikipediaによると、明治以降ニシン漁従事者による乱伐と山火事によって、島内の森林の大半が消失したという。因みに北海道西海岸のニシン漁は、いったいどこが北限だったのだろう。初山別までは確かにあったような気がしたが…。と、思いついて調べてみると、稚内までほぼ切れ目なくニシン漁の痕跡は続いていた。
 一旦失われた自然を回復するのはたいていなことではないと、よく言われているが、戦後になって北海道が進めた植林によって、長い間の苦労の末にようやく森が回復したというが、iOSのマップの航空写真ではさほど大きく深い森があるようには見えない。
teuritarobe-7.jpg
 南西端の赤岩から北東に向かって延びる断崖に沿って、島の背骨をつくる山が並行していて、道路はその内側を通る。そこから南東方向に傾斜地が広がる。それがだいたいの島の姿らしい。そして、山で隔離されたその断崖を中心にして、さまざまな種類の海鳥の繁殖地があるようだ。
gomemMzento-1.jpg
 この「天売島海鳥繁殖地」は1938(昭和13)年から国の天然記念物に指定されていた。また、1982(昭和57)年には国指定天売島鳥獣保護区の集団繁殖地にも指定されている。そして、おもしろいのは羽幌町が海鳥などの保護を目的とした「天売島ネコ飼養条例」を施行していることだ。町のサイトには、25条からなる行例の全文と施行規則を載せているが、その第18条には、「住民並びに天売島を訪れる者は、自ら飼養していないネコに対し、みだりにえさ又は水を与えてはならない。」としている。
 要は海鳥を保護するために野良ネコをいなくしたいということで、飼いネコにはマイクロチップを埋め込んで家の中で飼育することを勧め、屋外で放し飼いにするさいは去勢しなければならないとか諸々の規制がある。
teuritarobe-8.jpg
 バードウオッチングもやらないし、格別愛鳥精神にあふれているわけではない。むしろ、ヒッチコック以来、鳥には少し恐怖心がある。が、ネコはこどもの時からいっしょに暮らしてきたでんでんむしは、確かにできればこの島には一泊して、自転車でも借りてぐるりと回ってネコとネコから保護されている鳥もみてみたかったかな…。

▼国土地理院 「地理院地図」
44度25分48.26秒 141度20分6.93秒
teuritarobeM-1.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2017/07/03 訪問)

@このブログは、ヘッダー、サイドバーをも含めた、全画面表示でみることを大前提としています。

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ

タグ:北海道
きた!みた!印(24)  コメント(0) 
共通テーマ:地域
前の5件 | -