So-net無料ブログ作成
検索選択

691 茶津崎=虻田郡豊浦町字大岸・字礼文華(北海道)噴火湾は実は噴火でできた湾ではないのだよ [岬めぐり]

cyatuzaki01.jpg
cyafunkawanM.jpg
cyatuzaki08.jpg
 内浦湾(噴火湾)は、ほぼ円形に近い渡島半島の東部海岸の湾で、室蘭市絵鞆半島のチキウ岬と、茅部郡森町の駒ヶ岳北東麓の松屋崎を結ぶ線で囲まれている。全図などではほぼ円形に見えるが、実はちょっとあちこちにでこぼこを伴う四角に近い、というほうが当たっている。
 直径約50キロにおよぶ湾を、噴火湾と明記しているネット地図は、国土地理院の地図だけと書いたが、もちろん全部を調べたわけではなく、どちらかというと記名をはしょりたがっているように見えるZENRINソースのネット地図が、主流だからである。
cyatuzaki02.jpg
 国土地理院がわざわざカッコで表記をしているのは、その歴史的経緯を保存するためであろうが、実は地学的にいうと、ここを「噴火湾」と呼ぶのは、どうやら間違いであるらしい。
 いやいや、そういう説明も間違っている。
 そのことに気がついたのはだいぶ昔のことだが、それを説明するには、まず、ではなぜそんな名前がついてしまったのか・そこから話を起さないとわからない。
cyatuzaki03.jpg
 ウイキペディア情報によると、1796(寛政8)年に、ここを訪れたイギリスの調査船プロビデンス号のブロートン海尉(船長?)が、周囲の火山を見て“Volcano Bay”だと言ったからだということになっている。
 その当時、この湾から見ると、椴法華の恵山、大沼の駒ケ岳、そして有珠山が噴火を繰り返していたと思われる。
 つまり、「噴火湾」“Volcano Bay”の意味は、“あちこちの噴火が見られる湾”ということである。
 ええっー、そうなんすかぁ〜。
 そうなんです。これって、まずたいていの人が勘違いするだろう。なまじ少しばかり知識がある半可通のほうが、よけい誤解しやすい。
cyatuzaki04.jpg
 実は、でんでんむしもその一人で、湾の形とその名称から「ここは大昔大きな噴火があった跡で、巨大なカルデラができていたが、その南東側の低い壁から大洋の海水が流入してきた」のであろうと、思い込んでいた。
 そういう、“噴火でできた湾”というのは、解釈として大きな間違いだったわけだ。
 それにしても、「噴火湾」という名前は、そう思い込ませてしまうに充分である。
 NPO法人の日本火山学会のページには、「火山学者に聞いてみよう -トピック編-」というのがあって、読者からの質問に学者が答えている。そのなかに噴火湾の項目があって、噴火湾はカルデラかという問いに、こう答えている。
 
 噴火湾はほぼ円形をしていますし,まわりを活火山(恵山,駒ケ岳,有 珠山)がとりまいていることから,いかにもカルデラのような気がしますね。でも残念ながらカルデラである可能性はほとんどありません。
 もしカルデラであるならば,その陥没量に見合うだけの火山噴出物が周囲に分布しているはずです。その量は阿蘇や支笏などの日本を代表するカルデラ形成時に放出された噴出物量(数100立方キロメートル)より1桁多いはずです。しかしながらそのような噴出物(火砕流)は周囲には存在しません。また地下から大量の物が放出された場合に期待される重力の異常も見つかっていません。中川光弘(北海道大学大学院・地球惑星科学)

 なるほど。そういうわけなんですね。
 了解いたしました。
 しかしですね、噴火でできたカルデラでないならば、この湾の地形はどうのようにしてできたのでしょうか。
 そこまで、ちょっとだけでいいですから、突っ込んで答えていただけると、ものわかりの悪い素人も、そうかそうかと納得いたしますが…。

cyatuzaki05.jpg
 茶津崎は、豊浦駅を出た室蘭本線の列車が、町を過ぎ、富浦噴火湾PAの展望公園の下を富浦トンネルで過ぎ、長い大岸トンネルと大岸駅を過ぎたところで現われる。
cyatuzaki06.jpg
 砂浜の続く海岸に、陸から山の一部だけが細長く海に向かって突き出していて、その先端が、小さな岬をつくっている。
 「茶津」という地名も、どこかにあったような記憶もあるが、これもアイヌ語源なのだろうか。
cyatuzaki07.jpg
 この岬の上には、カムイチャシ遺跡という砦址がある。(見てきたわけではないので、「…という。」をつけなければならない。
 岬は、土木工事をあまり必要とせず、要塞化できる。豊浦町教育委員会の説明で興味深いのは、茶津崎の遺跡は、昭和46年に発見されたということだった。岬はいつもそこにあったのに、その下には3つものトンネルを掘ったりしているのに、それまでわからなかったというのが、おもしろい。
 とはいえ、雨粒でいっぱいになった車窓からは、その岬の姿もごくぼんやりとしかわからない。
 この岬を越えると、大岸から礼文華となる。

 1487 茶津崎2=虻田郡豊浦町字大岸・字礼文華(北海道)カムイチャシ「神の砦」の岬こんどはちゃんと見えた

▼国土地理院 「地理院地図」
42度34分46.38秒 140度37分12.00秒

cyatuzakiM.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2011/07/16 訪問)

にほんブログ村 その他趣味ブログ
その他珍しい趣味へ 人気ブログランキングへ


タグ:地図 北海道
きた!みた!印(30)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

きた!みた!印 30

コメント 4

ナツパパ

あ、わたしもすっかり間違えていました。
大きな火山が沈んだのだろうかなあ、と。
これで疑問氷解...ありがとうございました。
北海道生まれ育ちのカミさんに自慢しちゃいます(笑)
by ナツパパ (2011-09-09 19:54) 

ぱぱくま

車窓の雨粒にも負けず雰囲気十分伝わってきましたよ。
名前の由来は面白いですね♪
by ぱぱくま (2011-09-10 14:40) 

dendenmushi

@ほほー、北海道は奥さまの故郷でもあるのですね。なるほど。そいでもって、室蘭付近で…いやいや勝手な憶測は、やめときましょうね。
 ご夫婦の話のタネになればいいですね。
by dendenmushi (2011-09-12 06:07) 

dendenmushi

@ほんとに、前にもどこかで書きましたが、こんな変な写真を堂々と載せるのは、あまりないでしょうね。
 ぱぱくまさんのように、なかなか凝ったゲージュツ的写真を載せておられる方から、そういわれると、恐縮です。
by dendenmushi (2011-09-12 06:09) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました