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やっと探し当てた明和大津波遭難者慰霊碑はもう記録からも記憶からも遠くなって(26) [石垣島だより]

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 八重山の古記録大波之時各村之形行書によれば 乾隆三十六年(日本年号明和八年)三月十日(一七七一年四月二四日)午前八時ごろ大地震があり それが止むと石垣島の東方に雷鳴のような音がとどろき 間もなく外の瀬まで潮が干き 東北東南海上に大波が黒雲のようにひるがえり立ちたちまち島島村村を襲った 波は三度もくりかえした 史上有名な八重山の明和大津波である
 津波は石垣島の東岸と南岸で激甚をきわめ 全半壊あわせて一三村 ほかに黒島 新城二村が半壊し 遭難死亡者は九三一三人に達した 
 こうして群島の政治 経済 文化の中心地石垣島は壊滅的打撃をうけ 加えてその後の凶作飢餓 伝染病などによる餓死者 病死者も続出して 人口は年年減少の一途をたどり 人頭税制下の八重山社会の歩みを一層困難なものとしその影響はまことに計り難いものがあった
 この天災から二一二年 狂瀾怒濤のなかで落命した人人のことを思うとき いまなお断腸の念を禁ずることができない このたび有志相謀り 群島全遭難志望者のみたまを合祀してその冥福を祈り あわせてこの未曾有の災害の歴史が永く後世に語りつがれていくことを念願し 島内外各面の浄財と 石垣市 竹富町 与那国町並びに諸機関 団体の御協力を仰いで ここにこの塔を建立した
 一九八三年(昭和五八)四月二四日
     明和大津波遭難者慰霊碑建立期成会

     
 今から241年前におきた、この地震の規模は、マグニチュード7.4で震源地は石垣島の白保崎南南東40キロメートル。津波は、“潮揚高貮拾八丈”(84.8メートル)で、沖の石は陸へ寄せ揚げ、陸の石ならびに大木は根こそぎ引き流されたと、古記録に伝えられている。
 全潰した村は、石垣島の真栄里、大浜、宮良、白保、仲与銘、伊原間、安良、屋良部の計8村、半潰した村は、石垣島の大川、石垣、新川、登野城、平得、離島の黒島、新城の計7村であった。
 ネット地図では国土地理院のも含めてすべてなにも表記がないが、宮良川左岸の海岸からはだいぶ奥まった場所に、明和大津波遭難者の慰霊碑があると、ひとつだけとある観光ガイドの地図には記してあった。
 そこで、それを訪ねて宮良橋から探しながら歩いてみたのだが、どこにもそれらしいものが見あたらない。老人ホームのような施設の敷地で、草刈りをしている人に聞いてみてもわからない。なおも歩いていくと、サトウキビの畑の向うになんとなく丘のように見えるところがある。
 建てるとすれば、だいたいそういうところが選ばれるはずだと、その丘を目指して畑の泥んこ道を行くが、なかなか丘へ道がつながらない。サトウキビ畑の手入れをしていた人がいたので、声をかけて尋ねると、この裏手がそうだという。看板もないからわかりにくいけどと教えてもらったように道を回り込んでいくと、看板はないのではなく草むらに転がっていた。
 大きな人の背丈に倍する岩がいくつか立っている。こちらは転がっているというより明らかに立っている。これはもしかして「津波石」なのか?
 それにしても、まさか標高60数メートルもあるここまでは…?
 いやいや、84メートルの津波ならば、もっと高いところまででも…?
 この岩を背にするようにして、慰霊碑はあった。冒頭に掲げた文はこの碑文の文字を写した。
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 草木のあいだに埋もれるようにしてある慰霊碑に手を合わせて、前の奥を見ると、高いところにあるのは石棺のようなつくりのものであった。
 この場所と背景の岩と津波との直接的な関係性については、碑文はなにも語っていない。慰霊碑がある場所からは、海と宮良湾ははるかに遠く下のほうだった。
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 来た側とは反対の東側に出ると、やはり看板が、いや元は看板だったものの名残りが…。 それでも、宮良小学校の高学年のこどもたちは、ここにお参りすることもあるという。
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dendenmushi.gif沖縄地方(2012/01/27 記)

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