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924 鯔網崎=瀬戸内市牛窓町牛窓(岡山県)“東洋一の塩田”が“世界有数のメガソーラー発電所”になるというのはホラじゃない [岬めぐり]

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 ボラというのも、ふしぎな魚である。大群をなして汽水域まで上ってきたり、水面から高く飛び上がったりするので、日本近海ではどの地域でもよく知られている身近な魚なのに、これを食用にして食べたという記憶がまったくない。出世魚で名前が変わったりもするが、イナという名は知っていてもそれを食べたことがない。ボラは臭いというのも、水質汚染が問題になった頃にはよく言われたが、それ以前から長く食用にされてきたはずで、現に能登半島のボラ待ち櫓も有名である。魚屋の店先でも、あまり見たことはないのだが…。
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 錦海湾で南北に延びる堤防の南の方に突き出しているのは、鯔網崎である。これもボラ漁がこの付近で行なわれていた名残りなのだろうか。
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 この岬は、出島というか、小さな島が本土とくっついたような形になっていて、その付け根に師楽港という漁港があり、師楽の集落は少し離れた塩田跡の南の山際に固まっている。南の師楽と北の錦海に挟まれたところが、その昔は東洋一といわれた塩田跡である。
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 錦海塩田の跡地は、邑久町と牛窓町にまたがる広大な地域で、東西約3キロ、南北約2キロもある。その広さは、“東京ディズニーランド約10個分の広さに相当”するという。これがまた、地図を見るとおもしろいことに、はっきり海抜ゼロメートルのラインで囲まれた地帯である。
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 錦海塩業が塩田の後で始めた産廃処理事業も破綻して、瀬戸内市が塩田跡地を取得したのは、2010(平成22)年のことで、それには破綻処理が長引き、排水ポンプの運転もままならぬ状況になったため、周辺低地の住民を浸水被害から守るため、という大義名分があったようだ。
 したがって、瀬戸内市はこの広大な市有地を、これからどうするかという難題を抱えることにもなったわけである。
 備前地域では、片上鉄道が廃線になった後、東京のレジャー開発会社が乗り出してきて、吉井川一帯に一大リゾート施設をつくるというプランをぶち上げたが、結局立ち往生している。
 もう既に、ひと頃のような安直なレジャーランドをいくらつくっても、それがいかに大規模であってもうまくいかないことは、全国あちこちで明らかになっているのだ。
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 瀬戸内市は、昨24年度に跡地利用の検討委員会で策定された基本構想を踏まえて、“世界有数のメガソーラー発電所の設置を基本計画に盛り込みたいと考えて”いるらしい。
 そして、それには“民間企業等の資金力や事業能力を導入していただくことを念頭に、このたび、本市では、基本計画の策定に当たって、公募型プロポーザル方式による提案競技を実施する”ことにしたという。それによって、民間活力の導入と斬新な企画・デザイン力、優れた計画実行力、土地の利用及び運営等に豊富な経験と能力を、この計画に活かしていきたいというのだ。
 現在は公募も終わり審査も終わって、事業主体予定者も決定しているはずで、予定では2013年度からはいよいよ跡地活用事業に着手することになる。
 その成り行きは、おおいに注目されるが、ここで今後展開される事業の様子は、地元民でないわれわれには、全国ニュース、情報番組などでどのように知らされることになるのだろうか。
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 猪ノ鼻と鰡網崎は、この事業を報告している瀬戸内市のホームページ にも、ちらっと写っている。
 訪問した時点ではまだ、錦海湾も尻海も塩田跡地もまったく静かで、これから動き出すであろう変化をじっと待っているようだった。
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 また、今も製塩を続けている錦海ソルトの横を通り、来た道を戻って尻海のバス停で、邑久駅行きの備前バスに乗る。夢二生家前で乗り換えて、牛窓に戻る。
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▼国土地理院 電子国土ポータル(Web.NEXT)
34.636443, 134.184289
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dendenmushi.gif中国地方(2013/02/06訪問)

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タグ:岡山県
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コメント 2

いっぷく

お菓子工場を通ればケーキのにおいがするように
潮の香りがするんでしょうね、このへんは。
by いっぷく (2013-03-23 06:23) 

dendenmushi

@よくいいますね「潮の香り」とか。ただ、でんでんむし的独断では、瀬戸内海は比較的香りはうすいかも…。それは、浜の形態が砂浜か岩磯かでも違っていて、岩磯のほうが香りはあると思います。
実際に海の臭いはあって、それは潮の香りというよりも岩磯の海藻や生物などによるものが強いのではないかと感じられます。
「潮の香り」は、風や音や周辺の風光など複合して感じられる、多分に文学的、修辞的なものでしょうか。
「塩の香り」も…しましたっけ? ソルト工場の周りではわかりませんでした。
by dendenmushi (2013-03-24 21:33) 

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