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1006 尻羽岬=釧路郡釧路町仙鳳趾村(北海道)厚岸湾を湾たらしめているのはひとえにこの岬のおかげじゃな [岬めぐり]

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 釧路埼燈台(知人岬)から、直線距離で33.5キロ東へ行くと、尻羽(しりっぱ)岬の先端になる。そこは、厚岸湾を囲む南西の岬で、その位置関係からすると、厚岸町の一部になっていてもまったく不自然ではないが、ここは釧路郡釧路町。しかも、その岬の北部、オタクパウシとかルークシュポールの付近では、厚岸町との間で境界線が未確定であるらしい。これは、おもしろそうなところだ。未開拓の原野もまだたくさんあるのだろう。
 釧路町は、人口20,664人、9,293世帯(平成24.9現在)の町で、釧路市と厚岸町の間で、ブーメランのように折れ曲がって挟まっている。とくに、北に延びるブーメラン部分は釧路市のベッドタウンになっていて、商業施設などもなまじ釧路の中心街よりもこちらのほうが発達しているようだ。
 桜木紫乃の直木賞受賞作品『ホテルローヤル』のラブホテルは、この地域のJR別保駅から釧路湿原の東南端っこにかけての別保原野南にあったという。
 町のホームページにある釧路町マップによると、「農業と釧路湿原」の遠矢、「商業、人口密集地」のセチリ太、「工業、酪農、新興住宅地」の中央・東陽、「行政中心地、近郊農業」の別保、「漁業、難読地名」の昆布森、の5地区と、大変わかりやすくまとめられている。
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 尻羽岬がある仙鳳趾(せんぽうし)村は、どこにも出てこない。しかも、「釧路町仙鳳趾村」という町の中に村がある表記になっている。
 それではと、町の歴史をみてみると、どうやらこの地区の沿岸部は幕末から北海道でも比較的早く開けたところで、1857(安政4)年頃の記録によると、昆布などの海産物を扱う「クスリ場所」として仙鳳趾が最も多く人が住んでいたようだ。(“クスリ”が、もしかしたら“くしろ”の語源なのであろうか。)
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 明治初期に、佐賀藩によって170戸637人の漁民が釧路村(現釧路市)、昆布森村、跡永賀村、仙鳳趾村に移住させたという記録がある。そして、1955(昭和30)年に昆布森村と釧路村が合併して新しい釧路村が発足し、1980(昭和55)年に町制を施行して釧路町となっている。
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 その釧路町の年表のなかにも、仙鳳趾村は出てこないのだが、もうずっと前の1919(大正8)年に、昆布森村は東に隣り合って続く跡永賀(あとえか)村と仙鳳趾村とを吸収合併していたのだ。
 釧路市と厚岸町を結ぶルートは、JR根室本線(1917年(大正6)年に釧路・厚岸間を延伸開業している)と、その南で山の中を走る国道44号線(根釧国道)、さらに南の海岸に近いところ(しかし標高は100メートルを超える)を走る道道142号線である。
 尻羽岬へつながるのは、この道道142号線のみだが、それも途中で切れている。岬の付近には人家もまばらで、ほとんどは山がテーブル状に連なり、太平洋側は断崖絶壁が続いている。
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 「仙鳳趾=せんぽうし」も、いうまでもなくアイヌ語源で、「チェプ・ポプ・ウシ=魚が沸き立つところ」という意味だそうで、豊かな漁場だったことをしのばせる。仙鳳趾村の中心集落は、この大きな出っ張りで厚岸湾が西のカーブを描くところにある漁港とその北になる重蘭窮(ちぶらんけうし=これも難読地名だ)の高台移転した団地のような集落付近のようだ。厚岸町のJR尾幌駅からは、南南東に5キロ弱離れている。
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 「重蘭窮=ちぷらんけうし」は「チプ・ランケ・ウシ=舟下ろしをするところ」なのだという。なるほど、地図から勝手な想像をしてみた“高台移転”だが、案外アイヌの昔から似たような特徴的な地形利用があったのかもしれない。
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 バスなどは走っていないので、この岬を見るには、厚岸の海岸に出てみなければならない。もちろん、厚岸湾の東岸からも眺められる。そう思って釧路からやってきた二日目の朝は、厚岸に降り立ったところが濃い霧で、さっぱり何も見えなかった。
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 そんなわけで、この尻羽岬の写真は、今回の道東の岬めぐりでは、四日目に根室からの帰途に厚岸で降りて撮ったものだ。
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 撮影地点の厚岸の海岸から岬の先端までは、南南西に約14キロばかり離れている。
 岬めぐりは天気が悪いとさっぱりだが、こればかりはなかなか思うようにはならない。
 そこで、今回は釧路から根室へ行って、また折り返して釧路へもどるコース設計を考えていた。そうしておけば、天気が悪い場合には帰り道でカバーできることもあるのではないだろうか。
 この思惑が、みごとに当たった。(さほど威張るようなことでもないんだけどね…。) shiriham09.jpg
 厚岸では、カキは一応食べたけど、道路脇にあった“本の森”という施設は、通り過ぎた。
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▼国土地理院 電子国土ポータル(Web.NEXT)
42.936684, 144.782245
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dendenmushi.gif北海道地方(2013/09/06訪問)

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タグ:北海道
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