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赤い瓦の屋根と白いしっくいが妙にしっくりする八重山の家(33) (石垣島だより シーズン2) [石垣島だより]

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 内地からやってくるないちゃーが、いかにも沖縄にやってきたなあという感を強くするのは、気温のほかにはハイビスカスやブーゲンビリアなどの色鮮やかな南国の花々と、赤い瓦を載せた独特の民家の屋根を見るときだろう。だが、空港に着陸態勢に入った飛行機の窓から見ても、その赤い屋根が極端に多いとも言えない。
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 とくに、戦火から復興した本島では、市街地でも住宅地でも、白やグレーの四角い箱のような家が主流であるようだ。初めて本島を訪れたときには、それが強く印象に残っていた。それに比べるとより小さな町である石垣市では、町のなかを歩くと、やはり四角い箱のような家がほとんどだが、その間にまじってそこここに赤い屋根の家がある。
 それを、まだたくさん残っているというのか、はたまたどんどん減ってきたというのか、よくわからない。
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 しかし、赤い屋根の家は、古い家ばかりに残っているだけかといえばそうではなく、新しい家でも赤屋根の家も多い。石垣の住宅街のなかに、赤瓦を焼いている瓦屋さんがちゃんとあるのを発見した。
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 当然ながら地元八重山の人々には、赤屋根に対するこだわりと執着は、根強いものがあるようだ。赤い屋根は消え行く郷愁のシンボルではなくて、今現在も生き続ける地域の重要なお化粧なのだ。
 その証拠というのも変だが、まず行政にその意識がはっきりとあるようで、公共施設の建物などには、赤い屋根がどこかに使われている。なかには、ビルなのに赤屋根を一部にくっつける例も多いし、単なる板金の屋根を、赤く塗っているのもあったりする。
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 町の中にできるだけ赤屋根を増やそうという運動とか、助成があるのかどうかは知らないが、その努力は感じられる。道の狭い町中では限られるが、ベンチやバス停などの屋根も赤屋根にするのが広がっている。これはまず観光客の多いところから始まったようだが、島の郊外では休憩所や展望台などは必ず赤屋根でつくられている。
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 石垣に限らず八重山の各島に共通して、島の中の人にとっても島の外の人にとっても、この赤い屋根は八重山のシンボルであることには間違いない。
 いやいや、赤い屋根なんてどこにでもというか、ほかにもあちこちあるんじゃないですか。そう、ありますね。でんでんむしの故郷広島でも東広島市の赤瓦は山陽新幹線からも見えるので、印象が強いようだ。ほかにも地方ではあちこちにあるだろう。

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 だが、沖縄の赤瓦は独特である。見た目ですぐにわかる特徴は白い漆喰で瓦の隙間を埋めるところだろう。これは、隙間からの雨漏りを防ぐのと、瓦が飛ばされたりするのを防ぐためである。台風の進路に当たるこの地方では、当然のことなのだろう。
 よく見ると、この漆喰の使い方にもいろいろあって、ほんとに継ぎ目にしか使わないであまり目立たないのと、大盛りのてんこ盛りにして瓦の赤よりも白い漆喰のほうが目立っているようなのもある。また、色も白だが微妙にクリーム色っぽいものや経年変化で白くなくなったのもある。
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 釉薬を塗らない赤い琉球瓦の色素がなにかはわからないが、これはシーサーなどと同じようだ。本土で一般的な平瓦ではなく丸瓦が目立つ。実は、平瓦も使われていて、その継ぎ目の部分に丸瓦が並べてある。沖縄の呼び方では丸瓦は男瓦(ウーガーラ)、平瓦は女瓦(ミーガーラ)というそうで、その名がついたように、屋根を葺いた後での見た目は平瓦は幅は狭く、対して比較的丸瓦は大きく見え、どうかすると丸瓦だけで葺いているように見えたりする。
 この赤瓦の風習は、どこからきたのだろう。沖縄本島での赤瓦は18世紀頃の首里から始まって、それは権力と身分の象徴として使われたらしい。そもそも色もさることながら、瓦自体が首里の王府や士族や高官以外にはその使用は認められなかった、というのだ。ということは、普通は板葺きか藁葺きだったわけだ。
 明治も半ば頃になってからその規制が撤廃されて、一般に誰もが瓦が使えるようになったとき、王府を真似て誰もがこぞって赤瓦を使うようになっていったのは、よくわかるような気がする。

dendenmushi.gif沖縄地方(2014/01 訪問)

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タグ:沖縄県
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