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1439 稲穂岬=奥尻郡奥尻町字稲穂(北海道)島の最北端の岬は“霊場賽の河原”で崩れた石積みが一面を覆っている [岬めぐり]

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 バス停では勘太浜の次の停留所が“さいの河原”で、バス停の上には稲穂岬灯台があり、道路から下って低く刃物かなにかのように突出した先が稲穂岬である。ここが島の最北端にあたるのだが、最南端の青苗岬も、似たような地形だった。
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 その大きさは、灯台から岬の先端までの距離でいうと、青苗岬で475メートルだったが、稲穂岬では620メートルあり、灯台部分の横幅も370とこちらのほうが青苗より100メートル長い。
 青苗岬の沖には室津島があったが、稲穂岬の周辺は岩礁が取り巻いていて、ところどころでその頭を海面上に出している。
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 青苗の灯台は赤白のダンダラで、稲穂の灯台は黒白のダンダラ。どちらも本体は四角い。青苗灯台は震災で倒れたが、稲穂灯台はそういう情報はない。燈光会も北の離島までは手が回らないのか、ここにも看板はなかった。
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 灯台というのは、もともと観光用ではないから、やってくる外来者にサービスする義務はないのだが、だいたいにおいて、石垣で厳重に囲ってフェンスをめぐらし、敷地内への立ち入りを拒否している。そのため、展望を求めて灯台に登ってくる人も、いくつかの例外はあるもののたいていは期待はずれに終わる。稲穂岬灯台も、ここから岬を一望に見下ろすというようには配慮されていないので、ここから岬を見ることはできない。
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 稲穂岬灯台では、なにやら樋のような構築物が灯台と後方の鉄塔とを結んでいるが、なんにためのものか見当もつかない。ただの配線ケーブルにしては大げさだし…。
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 バス道路がこの先の稲穂に向かってヘアピンカーブを曲がるところには、食堂の看板と幟が立っていて、そこから稲穂岬に降りていく。
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 稲穂岬というバス停名はなく、“さいの河原”となっているが、下りの道でもまず案内されるのは、大きな垂木に彫り込まれた“霊場賽の河原”の文字である。
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 この岬先端には、広い石積みが広がっているが、そのほとんどは崩れるか崩れかかっている。ここは海難犠牲者や水難事故幼少死亡者を“懇霊”する地なのだ。例の武田信広の一行が嵐に遭遇して奥尻島に避難し、三平汁を馳走されたときに、「偶然その所在を知って懇ろに法要された」(案内板)というから、500年以上も前から、ここはそういう霊場であったわけだ。
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 明治の半ば頃になって、島の人がここに地蔵堂を建て、以来例年定例的に法要が営まれて、霊場の地の歴史を刻んできたわけだ。
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 それもあってか、この海に突出した平地には堂宇のほかにも数軒の人家が集まっていたが、それらはことごとく津波に押し流された。この点も青苗と同じである。
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 地蔵堂の手前に、コンクリートの四角い建物があるが、これはその震災に襲われる直前に完成した公衆トイレで、津波が引いた跡に残ったのはこのトイレだけだった。
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 そう語ってくれたのは、地蔵堂から少し離れてぽつんと一軒だけ建っている土産物屋兼食堂のおばさんである。お揃いのエプロンをした数人の女性のなかで仕切っているが、そのおばさんで、主人は漁師なので自分はこの“北の岬さくらばな”という店をやっている。
 海鮮バーベキュウなどのようなものもあるらしいし、でんでんむしが着いたときには観光バスが1台停まっていたが、立地からみると観光客以外はまずやってこないだろう。
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 ウニ丼をいただいた後で、帰りのバスを待つ間、しばらく展望台のうえから岬を見下ろし観察していたが、それでも入れ替わり立ち代り、車でやってきてはまた帰っていく。赤いオープンカーはてっきりカップルかと思えば、それがおじさん一人。
 その店の前はバックネットが張られた野球場(ソフトボール)になっていて、その向こうには屋根を付けた相撲の土俵もあった。
 震災後は、町がそういう施設を設けているのだろう。
 奥尻島には奥尻三大祭と呼ばれる祭り行事がある。島の最南端青苗岬沖合にある「室津島」にちなんで航海の安全と大漁を祈願する「室津祭」。町のシンボル「なべつる岩」にちなんだ観光祭と産業祭を兼ねる島内最大のイベント「なべつる祭」。そして、道南五霊場のひとつである島の北端稲穂岬の慰霊の地「賽の河原」での法要や供養のため行事「賽の河原祭」で、このときには歌謡ショーに子供相撲やソフトボール大会などが催される。
 それらが、6・7・8の夏の間に集中してあるのだ。北の岬が賑わうのは、毎年6月の一度だけなのだろう。
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 稲穂岬から東を見ると、檜山の山並みが大きく高く波打っている。ここでせたなへ向かうフェリーを見送っていたわけだが、赤いオープンカーの右手から“アヴローラおくしり”がやってくる。その向こう岸はせたな町大成区の帆越岬の付近であろう。
 そして、中央付近に大岩壁が続いているが、これがせたな町北檜山区の太田トンネルが抜けている尾花岬のあたりになる。雲に隠れていたがその後ろで最高峰は毛無山。
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▼国土地理院 「地理院地図」
42度15分8.56秒 139度33分29.63秒
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dendenmushi.gif北海道地方(2016/09/04 訪問)

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タグ:北海道
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