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074 磯根崎=富津市小久保(千葉県)色即是空あると思えばない東京湾観音 [岬めぐり]

 磯根崎という名前も知らなかった。Mapionの地図では、富津岬と同じような色付き枠付きの地名表記法がとられているので、そういう開けたところかと思ったが、そうではなかった。
 JRを京葉線・内房線と乗り継いでやってきた佐貫町の駅ではスイカが使えなかった。ここから戻る形で線路に沿って465号線を行けば、途中から道路が脇にそれ、頼りなげな道が岬に続いているように見えたので、とにかく歩き始める。帰りの大貫へ向かう道も、富津岬へ行くまっすぐな道もそうだったが、車はどんどん追い越し通り過ぎて行くのに、こんなところをとぼとぼ歩いている人間は、ほかに誰もいない。でんでんむしの岬めぐりもこれまた、まさしく「行」であるな。観自在菩薩…。
 “東京湾観音参道”という大きな標識があるが、ここらから山に入るようになっているので、遠くに鹿野山を見ながらその道を行くが、Mapionの地図には観音さんのことも表示されていないし、岬へ続く脇道も冬枯れの薮の中にさえ探しても見当たらない。そうこうするうちに目の前に観音さんが見えてきた。

 そうか。観音崎のほうから対岸に白くすっくと立っていた巨大な塔のように見えていたのが、この観音さんだったのだ。南の海を向いて立つこの観音さんは、戦争の惨禍で犠牲になった人の慰霊と世界の平和を祈念して、一個人が私財を投じて建立したのだという。大空襲のただなかに深川で消防団員をしていたその人が、純粋無垢な尊い気持ちに突き動かされて、それがこの観音さんに結実したことは、ゆめゆめ疑わない。
 今日日は、観光目的の商売や泡銭を税金に取られるより宗教法人にでもしてしまえというような、不純な大仏などもあちこちにあるようだが、ここはそうではないことは、一目瞭然である。いちおう拝観料500円と表示はしてあるが、誰も受け取る人がいない。食堂や売店なども建物はあるが営業はしていない。こんなところで商売しようとしても儲かる道理がない。
 そんなことはどうでもいいのです。もともとそれが目的ではないのでしょう。ねえ、観音さん。わたしの父も南の島に送られて、遺骨も帰ってきませんでした。原爆で生家も祖母も亡くしました。いつまでも世界の平和を祈ります。

 観音像の後ろ、展望が開けたところから、磯根崎を望むことができる。ここも“魚つき保安林”のうっそうたる森が塊のように続いていて、その先には富津岬も見えるし、左手に目をやれば久里浜の発電所の煙突も見える。海側は断崖のように落ち込んでいて、海岸も見えない。分け入っても分け入っても青い山。脇道があったとしても、この森に入っていくのは相当の覚悟と心構えと準備が必要だ。
 あいにく、そのどれも持ち合わせてきていなかったので、とにかく来た道を465号線まで戻って、そこを大貫まで歩き、岬の北側を見ておくことにする。
 二つの小さな川が流れ込むところに大佐和漁港があり、東京湾栽培漁業センターという施設があるが、この道もやはり行き止まりのようだ。逆光でテトラポットの向こうに浮かぶ岬は、観音さんのところから見た印象とはまた随分違って見えた。

▼国土地理院 「地理院地図」
35度16分18.47秒 139度50分53.48秒
74いそねざき-74.jpg
dendenmushi.gif関東地方(2007/01/19 訪問)

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タグ:千葉県
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